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四天恋物語★テニスの王子様

第5章 ~CHITOSE SENRI~


「みーつけた♪」

そこは屋上、千歳は腕で目元を隠し寝そべっていた
私の声に一瞬反応を見せるもそのままの体制で動かない

私は千歳に近づくと隣に腰かけた
そのまま黙っていると、千歳が口を開いた

「部活...いいと?」

「どうかな?後で怒られるかも...そしたら一緒に怒られようね!!」

努めて明るい声に千歳はゆっくりと上体を起こした

「連れ戻しにきたんやなかと?」

「勝手に来ちゃった♪」

ニコニコ笑うに千歳はポツリと話し始めた

「なんか...ごめん、自分でもよう分からんと、どうかしとったっちゃろうね」

「なんか...あった?」

「なして?」

「いつもと違うし...なんとなく」


と白石の光景を見て苛立った
それをハッキリ言えたらどんだけ楽だろう

(言えんと...ただのガキやと思われるだけやもん)

でも心配してここまで探しにきてくれたを思うと黙ってる訳にはいかないと思った千歳は言葉を選びつつ話し始めた

「さっき...なんしよったと?白石と...」

「え?蔵?」

の返ってくる言葉に不安に思いつつも返事を待つ
でも返ってきた答えはあっさりしたもので

「あれは私の目にゴミが入っちゃって...それを見てもらってたんだけど...」

「.....え?それだけ?」

「それだけ」

「そやったと!?てっきりキスしてるかと...」

そこまで言って口を噤んだ

(やば...言い過ぎた)

「キス....やだ~なにそれ!!そんな風に見えたの?」

笑うに俺はコクリとだけ頷いた

「してないよ!付き合ってないのにそんなのする訳ないじゃない」

クスクス笑うに俺は脱力して頭を抱えた

「恥ずかしか...勘違いやったとね」

「そうよ、あっだから怒ったんだ?確かに今から部活しようって時に部室でキスとかしてたら怒るよね~」

「え?いや....」

うんうんと納得したように頷くにさらに脱力する

(...ここまで鈍感なのもある意味貴重ばい)

そんなコトを思っているとが顔を覗いてくる

「...でも、それだけじゃないでしょ」

その言葉に心臓がドキリとなった

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