第5章 ~CHITOSE SENRI~
顔が熱い
今自分はどんな表情をしているんだろう
心臓は早鐘を打ち、私は千歳の顔をまともに見れず、睫毛を伏せた
「そなこつ気にせんでいいと、は一番可愛か...」
伏せた顔を見るかのように顔にかかった髪を梳かれ、耳にかけられる
「っ.....」
優しく頬と耳に触れた所から熱を帯びていく
私は堪えきれずに千歳の手を固くぎゅっと握りしめた
その行動に千歳がまた笑ったような気がした
私がゆっくり顔を上げると、千歳は穏やかな笑みを浮かべていて、私も気恥ずかしさからフッと笑みを浮かべた
「やっぱは笑ってる顔がいっちゃんむぞらしか」
「あ、ありがとう...でも、もう言わないで」
「えーなして?」
「だって...もう心臓がもたない...///」
「――――――!!」
再び顔を伏せた私の頬に千歳の手がかかり、上げさせられる
「っ.....千歳?」
黙ったままこちらを見つめる千歳の瞳は熱を帯びているように見えて、時間が止まったように互いに見つめ続けていた
すると突然、外から声が近づいてきて私たちはパッと離れた
そのすぐ後、部室に練習を終えた皆が入ってきた