第5章 ~CHITOSE SENRI~
そういうと千歳は体を起こし、の腕から手を離す
「転校生名前は?」
「え?...」
「オレも転校してきたとよ、千歳千里っていうと」
「千歳くん...」
「千歳でよかよ、は何でこっち来たと?」
「親の仕事で、千歳...は?」
「オレも同じ、一緒やね♪」
ヘラッと笑う千歳は先程の印象と違って可愛らしく感じる
私はつられて笑みを返したのだった
それから色々話してるうちに千歳がテニス部だと知る
「千歳テニス部だったんだ...私学校始まる前とか見に行ってたけど全然気づかなかった」
「あーあんま真面目に出てなかったけんねー」
へらへら笑う千歳は全く悪びれてる様子もなくこっちまで力が抜けてくる
「で?今日は部活ないの?」
「んー?今しよるんっちゃない?」
「え?なら早く行かないと!!」
私は立ち上がると千歳をの腕を引っ張った
「急にどうしたと?そんな慌てんでもいつものコトやけん」
「そうだとしても千歳を待ってる人もいるんだよ?だから早く行くの!!」
グイグイ引っ張るに少し目を丸くするも千歳はふっと笑みを浮かべた
「....と話してると、初めて会った気がせんねー」
「そう?私あんまり人見知りとかしないからかな」
「いや、そうやなかと」
なんか楽、千歳はそんなコトを思った
初めて会ったのに昔から知ってるかのようにホッとする
千歳は前の学校の仲間を思い出す
「きっぺー...どぎゃんしとるかな...」
「何か言った?」
「いや、なんでもなか...」
空いてる方の手で一瞬、目を抑えるとに引っ張られるようにしてコートに向かっていった