第4章 ~OSHITARI KENYA~
が急いで教室に戻ると、机にうっ伏してる謙也の姿が見える
明らかに肩が落ちて話しかけるのをためらうような姿にはクスと笑みを浮かべるときゅ、と顔を引き締め謙也の元に向かった
「だいぶヘコんでるみたいね」
「....!?」
思わぬ人物だったせいか謙也は目を丸くして驚いている
そして急に立ち上がるとガバッと頭を下げた
「ゴメンッッ!!!」
は少し目を丸くするもすぐに目を細めて低い声で言った
「....それは何に対して?」
「それは...さっきの好きやないっていったコトと...こん前のコトで..」
謙也は眉を下げるとをしっかりと見つめた
「勝手にあんなコトしてホンマに悪かったと思ってる...スンマセンでしたっっっ!!!」
謝る謙也にからはいくら待っても反応もない
謙也は不安が募っていく
「あの...ナンカ言って...?」
その言葉には一瞬口を開くも、またつぐんでしまう
気付くと涙が一筋零れ落ちていた
「――――!!.....?」
「なんで...」
「え?いや、オレも気付いたらやってもうてて...ほ、ホンマにアカンかったって―――」
「違う!!何で謝るのかって聞いてるの!!!」
少し声を荒げたように言うに謙也は驚きを隠せない
でも意味の分からない謙也は頭に疑問符が浮かんでいる
「えと...だって悪いと思ってんねやったら謝るのが筋やろ?やから...」
「謝ってほしくなかった...」
は掠れた声で言うと、ポロポロと涙を零していく
「謝らないで...無かったコトにしないでよ...」
「―――――――!!!」
その言葉を聞いた瞬間、謙也はを強く抱きしめていた