第4章 ~OSHITARI KENYA~
「おっ!今、反応したんちゃう?」
「やっぱそうなんやー」
「いや...」
「隠さんでもエエって♪応援したるから」
「でもついに謙也にも好きな子かーお赤飯やな」
「せやなっお赤飯炊かな♪」
「オマエらエエ加減に....」
あれこれ質問してくるコトに謙也はイライラが募っていく
「なーなードコが好きなん?好きになったキッカケは?」
「顔?性格?あー、やっぱあのナイスバデーな――――」
「エエ加減にせえよオマエらっっっ!!!」
謙也の声が教室に響く
「オレは....のコトなんて好きちゃう!!全然好きやないっっ!勝手なコト言うなや!!!」
シンと静まりかえった教室にカタンと扉の方から音が響いて、謙也は振り返ると目を見張った
そこには委員会のプリントを持ったの姿、後ろには白石が立っている
「うわ....今の聞かれたんちゃう...?」
「け、謙也...すまん」
男子達は状況を感じ取るとそそくさと教室を出て行った
「...」
謙也が口を開いた途端、は黙ったままその場を去っていった
その様子を見た白石はフウと溜息をつくと謙也を睨んだ
「言ったよな?許さんて...」
「白石...オレ...」
「大体想像つくけど、どんな理由かてを傷つけるヤツには渡さん...そこでよう考えとけっ!!」
を追いかけていった白石がいなくなり教室には静けさだけが残っていた
「白石のあんな怒ったトコ、初めてみたわ...」
あんな静かに冷たい目...
コワー、夢に出そうや
「ははっ.....オレ...サイアクや...」
謙也は掠れた声で呟くと、自虐的に笑った