第4章 ~OSHITARI KENYA~
それからというもの、謙也はを見ると明らかに不自然な対応を見せるようになった
「なーオマエら、何かあったん?」
「なんや白石突然...」
「突然ちゃうし、というよりオマエやな...が話しかけてもなんか理由つけてどっか行くし、なのにチラチラ目では追ってるし...嫌でも気付くわ」
「いや...なんてゆーか、噛み合わん?タイミング?今のオレはに合わせる顔があらへんとゆーか...」
「はぁ?謙也...何しでかしたん」
「何って...」
謙也は階段での出来事を思い出す
が肩にもたれた瞬間、すごく甘い香りがした
そしたら気付いたらにキスしとって...
がキスの合間に漏らすくぐもった声が余計に自分の理性を刺激して、腕を掴まれるまで自分のしたことに気付かんやなんて
自分でもビックリや
オレがあんなんするやなんて...
でもの目には涙が浮かんどった
やっぱいきなりあんなんされて、
〝イヤ”やったんやろうな
謙也はハアーと大きな溜息をついて壁に項垂れた
「どないしよ~白石...」
「知らんわ、話もよう見えんし自分で考え!」
白石はロッカーを閉めると、カバンを背負った
「でも....あんま泣かせとったら許さんで」
「え....」
「謙也もも自分のコトには鈍感やし、今やったらどうにかなるかもな」
「どうにかて....白石オマエ...」
「はよヘタレ卒業せんと...な?」
白石はふっと口端を上げると部室を出て行った
謙也は茫然として白石を見送るしかなかった
はよヘタレ卒業せんと
とってまうで