第4章 ~OSHITARI KENYA~
え?
何が起こっているの?
今私の唇は謙也に塞がれてて....キス...されてる?
そう確信すると途端に心臓がドクンと音をたてる
しだいに早鐘を打つ音に耐えられなくなって身を捩るが謙也のキスは離れるどころか次第に深くなっていく
「っ.....!!」
息つく暇も与えないような感覚に、は自分の体からなにか熱いものがせりあがっていくような気がした
なにこれ...
こんなの知らない
目を開くとキラキラ光る金髪が見えて、は一瞬にして顔を紅潮させた
「っ....ぁっ...」
こんな謙也....
謙也の舌先が唇に触れた瞬間、の体がビクリと震えた
「――――――!?」
思わず謙也の腕をぎゅっと掴むと、謙也はハッとしたように体を離した
「あっ.....?オレ...」
「謙也....」
少し荒く息をするの表情は、紅く染まっていて瞳は涙で危うく揺れている
それを見た謙也は自分のした状況を思い出し一気に青ざめる
「いや、えと、その....ゴメンッ!!!」
そう言うと謙也はダッシュでその場からいなくなった
「ぇ.....謙也!?」
は茫然としたままゆっくりと立ち上がった
そして自分の頬に手を当てると濡れた目尻を拭った
「あれ?どうして....」
拭ったはずの瞳からはポロポロと涙が流れていく
は暫くの間、そこを動くコトが出来なかった