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ハリー・ポッターと小さな召喚士

第12章 【ライバル】


「いいだろう、受けて立つよ。ハリーの介添人は僕だ。そっちは?」
「……グラップだ。じゃあ今夜12時、場所はトロフィー室で。――君らがクリスとネサラ無しでどこまでやれるか、楽しみにしてるよ」

 それだけ言うと、ドラコはグラップとゴイルを従えて大広間を出て行った。彼らの姿が完全に見えなくなった後、クリスはテーブル越しに身を乗り出し真剣な目でハリーとロンをとらえると、2人もそれにあわせて身を寄せた。

「いいか、惨めな目に遭いたくなかったら介添人を私と代わるんだ」
「冗談じゃない、あそこまで言われて君にやらせられるかよ!そうなったら僕らは次の日から根性無しどころか玉無しって呼ばれるぜ。そんなの耐えられるか!介添人は僕で行く」
「それじゃドラコの思う壷だ。あいつの事だ、絶対に真っ当な手段では来ないぞ。だけど私が相手なら卑怯な手は使わないはずだ」
「あのさ、話の腰を折って悪いんだけど……介添人って何?決闘ってどんな事するの?」

 間の抜けたハリーの質問に、ロンとクリス同時にため息を吐いた。マグル育ちのハリーが魔法使い同士の決闘のやり方を知らなくても無理はないが、当の本人がこれだといまいち緊迫感に欠ける。

「いいかハリー、魔法使い同士の決闘っていうのは杖だけで戦うんだ。それで介添人っていうのが、決闘者が死んだ時代わりに戦う人の事だ。……まぁでも、僕達じゃまだ相手を傷つける魔法なんて習ってないから、せいぜい火花を当て合う程度だろうけど」
「もし杖を振っても何も出なかったら?」
「直接あのアゴにパンチ食らわせてやれ」
「2人ともその考えが甘いんだ、相手はドラコだぞ。こっちが杖を振る前にグラップとゴイルが殴りかかってくるに決まってる」
「なんだよ、さっきはマルフォイを信用しろって言ってたじゃないか!?」
「それとこれとは話しが別――「ちょっと失礼」」
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