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ハリー・ポッターと小さな召喚士

第12章 【ライバル】


 話の途中で、高圧的な感じの女の子の声が上から降ってきた。つき合わせていた額を離し、上を向くと鼻の穴を大きくしたグレンジャーが仁王立ちでクリス達の前に立ちはだかっていた。

「お前に用なんて無いぞグレンジャー」
「貴女には無くても、私にはあるの。さっきの話、聞こえちゃったんだけどまさか本気じゃないでしょうね?真夜中に廊下をうろつくだなんて、先生方に知られたらどうするの?迷惑がかかるのはあなた達だけじゃないのよ、グリフィンドールの皆にかかるのよ!」
「うるさいな、君はテストの点だけ気にしてればいいだろ!僕らの事はほっとけよ」
「規律を破ろうとしている人を、みすみす見逃す訳にはいかないわ」
「もういい、話しても無駄だよ。行こう」

 グレンジャーのお節介にうんざりしたハリーが素早く席を立つと、ロンもクリスもそれに続いた。背後からしつこくグレンジャーの声が追いかけてきたが、3人は一度も振り返ることなく大広間を後にした
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