• テキストサイズ

【ハイキュー!!】 勝利の女神様

第3章 磨励自彊ー2日目ー


「俺さ、"勝利の女神様"って憧れだったんだ。どんだけ美人な人なんだろうってずっと思ってた」

「ご、ごめんね幻滅させちゃって…」

「いんや、京香さんは正に女神様だよ。初めて会った電車の中でさ、どうしてもその場だけで終わらせたくなくてあんなこと言ったんだけど。すぐに再会出来るとか、俺たち運命なんじゃねえのって思ってるし」

「あはは、運命って…まあ、貴大君たちが降りていく時にたまたまジャージの学校名が見えてびっくりしたよ」

「青城に来るのわかってたらなー!及川よりも先に京香さんのこと知れたのに…」

私が高校生だったら間違いなく勘違いしているだろう、私の反応を楽しそうに見ながら話す貴大君は徹君並みに女の子に慣れているようだ。

「京香さんがこのまま俺たちのコーチになってくれれば良いのにってすげえ思うよ。なあ、青城に来ない?」

「ふふ、凄い殺し文句。ありがとう貴大君、でも私は烏野の成長を見守りたい。雛鳥が巣立つのを見てみたいの」

「ちぇ…京香さんが来てくれたらウシワカも烏野も捻り潰してやんのに」

「私が居なくても大丈夫よ…春高が若利も貴大君たちも高校最後の大会だね」

「あぁ、今年こそ白鳥沢倒して全国に行ってやる」

「うん、ちゃんと青城のことも見てる。頑張って」

にこりと笑って短い貴大君の髪を撫でると、おう!と良い返事が返ってきた。ふと時計を見ると6時になろうとしていた。
だいぶ貴大君と話し込んでしまったようだ。

「そろそろ朝食の支度するね。貴大君も支度しておいで?」

「もうこんな時間か…楽しかったよ京香さん。また後で」

微笑んで部屋に戻って行くのを見送れば、シュシュで髪を束ねてエプロンをつけ、朝食の支度に取り掛かる。ご飯は炊いてあるし、おかずをどうしようかなと考える。

「おや、京香さん早いですね。おはようございます。僕も手伝いますよ」

「武田先生、おはようございます。たまたま今日は早く目が覚めちゃって、何を作ろうかと悩んでたとこなんです」

「人数が多いですから、簡単なものにしてしまいましょう」

武田先生が来てくれれば、テキパキとおかずを作ってくれているので私も手伝う。

みんなの起床時間には美味しそうな朝食が出来上がっていた。
/ 213ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp