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【ハイキュー!!】 勝利の女神様

第1章 合縁奇縁


烏野バレー部の自己紹介を聞いていて思ったのは、何だかとても暖かい場所だなあということ。

若利もこの子達に出会っていたら笑顔のひとつでも出来るようになっていただろうか。と考えて想像するも、すぐに無理かと考えるのをやめる。若利が笑顔なんて想像もつかない。

やはり声を掛けてくれた男性は顧問の先生で間違いなかったみたいだが、金髪の若い男性がコーチとは・・・しかもあの烏養監督のお孫さんとは・・・人は見かけによらないね。

その武田先生のあとをついて歩き、コートサイドで試合を見学する。

Aチームは、澤村君、東峰君、田中君、西谷君、影山君、日向君。
Bチームは、菅原君、縁下君、成田君、木下君、月島君、山口君。

さて、君たちのバレー見せてもらおうかな。

「真澄さーん!俺のスーパーレシーブ見ててくださいね!」

「うん、頑張ってね西谷君」

「っ!!!龍!!」  「ノヤっさん!!」

「「女神だあああ」」

コート内に意識を集中しようとした矢先、西谷君が私に向かって手を振ってきたので、にこっと微笑んでから手を振りかえした。

そしたら田中君と涙を流して抱き合ったので吃驚していると、それを注意しにきた澤村君に気にしないで下さいと苦笑交じりに言われ、あははと軽く笑って頷いた。

その行動にも驚いたのだが、女神なんて言うからバレたのではないかとドキドキしていた。

しかし、深い意味はないらしく試合が開始される雰囲気になったのがわかれば安堵の息をひとつ。

主審烏養コーチの笛の合図と共に試合は開始された。

縁下君のサーブから開始。
あまり強くないサーブは澤村君が綺麗に影山君へと返した。
さすが、レシーブが綺麗。
何度も頷いていると、ビュウッと風を切る音が聞こえた。

その感覚にゾクっとしてその正体を探せば、影山君がボールをトスしようとしていたときには日向君は飛んでいた。

そして精密なトス。
ん?あれは最高打点を日向君の到達点で止めてる・・・?
そんなこと出来るの!?

月島君と山口君が咄嗟にブロックへと入るものの、日向君のスパイクのほうが当然早く、バシンと音を立ててコートへ打ち込まれた。

「凄いでしょう?これが彼等の速攻です」

私が驚きのあまり呆然としていると、隣の武田先生がニヤニヤと嬉しそうに笑いながら教えてくれた。

――とんでもない子達に目を付けたみたいね。
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