第7章 頼りの味
すると俺の口元、というよりポテトをジッと見つめている翔くん。
「どうしたの?」
「これってポッキーゲームって出来るのかな?」
真剣な顔をしてると思ったら考えてるのはそんなことか。
「試してみる?」
「え、いいの?」
「ポッキーより太いけど多分こっちの方が折れやすそうだな」
熱いのがどう関係するか分からないけど。
「やる」
「はいはい、じゃあ翔くんが食いついてね」
ポテトの端を口に含み、ん…と口を突き出す。
これ絶対あとの方が恥ずかしいからな。
「え、俺が?」
「言い出したの翔くんだろ?」
「そうだけど…なんか恥ずかしいな」
「早く」
俺も意外と楽しみにしてるから。
「う、うん…」
顔を赤くして、もう片方のポテトを口に含む翔くん。
食べよ、と目で会話する。