第7章 頼りの味
「俺注文するから、先曲入れてて良いよ」
こういう時はいつも率先してやってくれるのは翔くん。
優しさと気遣い。
その両方があるが故だな。
「ん、分かった」
最近翔くんが間違えた曲や苦手とする曲を探し、入れて行く。
翔くんの恋愛ソングも聞きたいからさり気なく入れたのは秘密。
飲み物が届いて、店員さんが退出してから話を再開した。
「はい、潤のコーラ」
「さんきゅ」
コーラとストローを手渡してくれた。
「ポテトも頼んじゃったんだけどさ、食べる?」
「ん。
じゃあ冷めない内にな」
「そうだね。
温かい時が1番美味しいからね」
それぞれポテトを頬張る。
「美味しい」
ポテトを頬張ると口元を緩ませた翔くん。
「うま…」
さっきまでの料理がイタリアンだったから、なんだか新鮮な感じ。