第2章 甘い言葉の味
助手席に大ちゃんを乗せ、車を走らせる。
そして家へ着くなり早速智を押し倒した。
「雅紀、せめてベッドにしよ?背中痛い」
床の上で苦笑いされた。
でも、智はどんな時でも笑っていてくれる。
この笑顔が俺の癒し。
「はいはーい、じゃあ運ぶね」
智の膝裏に手を通し、軽々持ち上げる。
「恥ずかしい…」
赤く染まった顔を隠すように俺の胸元に顔を埋める。
「もーっ、可愛いっ」
あまりの可愛さに悶えてしまいそうだ。
ベッドの上に優しく下ろすと、不安そうな顔をした智と目が合った。
「どうしたの?怖い?」
「最後まで…しないよね?」
「勿論だよ!
智を怖がらせるようなことはしない。
俺はただお触りがしたいだけだからね♪」
「…ありがと」
ふにゃり、と安心したような笑みが返って来る。