第2章 甘い言葉の味
照れ屋なんだから、ニノは。
そう思ってクスリと笑うと、隣に居るリーダーの眉間がピクリと動いたのに気づかなかった。
それからは何事もなく、無事収録を終えた。
「ニノー、本当にありがとう!」
と、楽屋に入ってすぐニノにお礼を言った。
「翔ちゃんも方向性変えてくれてありがとうっ」
この2人が居なかったらどうなってたか…。
「全く…今回だけですからね?」
「そうそう、かなり見られてたよ?
周りのお客さんに。
カメラでも抜かれてたし、気をつけなよ?」
呆れたように溜め息を吐くニノと、笑顔で注意する翔ちゃん。
「え、嘘…」
リーダーに夢中で全然気づかなかった。
「ホントだって。
イチャつくのは別に構わねぇけど、場所だけは考えろよ?
楽屋は許すけどな」
注意する一方、応援してくれる松潤。
「うん、気をつけるね?
今日はごめん、ありがとう」
「まぁ」
「うん、どう致しまして」
「おう」