• テキストサイズ

【イケメン戦国】私と猫と

第7章 視察 (裏:謙信、政宗、家康)


大名が去ったあと、信長は政宗に城内の様子を聞く

「どうであった」
「御館様の考えてる通り、城内の者は一部を除き織田家の傘下に入る話は伝わっていないようです」

「城下も町人の様子を見ている限り、政宗さんの調べたことと同様かと…」

家康も政宗に続き報告をする

「そうか」

信長は無表情で返答をする

「俺たちの隙をつくなら、到着時のはずなんだがな…何が目的なのか…」

政宗の問いに

「おそらくは、湖であろうな…」

そう信長が答えた

「俺もそう思います。ですが、湖をなんで狙っているのか…」




信長たちが、そんな事を話している一方で湖は反物や着物が沢山広がった部屋に連れてこられていた

「わぁっ!きれいな着物が沢山ですね」

色鮮やかな反物に目を取られると、大名は部屋に上がるよう案内した

「姫様はこちらでごゆるり鑑賞ください。よろしければ、何か仕立てますよ」
「そんな…私にはもったいないです。…ですが、見るだけ見てもよろしいですか?」
「もちろんです…私は、これを信長様にお見せしたいのでここを離れますが…しばらくお待ちくだされば、仕立て屋もまいりますので…」

大名が、手に持っていたのは小さな木箱
木箱の横にはネジがついていて、それを見た湖はあるものを思い出した

「それは…オルゴールですか?」
「っ…おや、姫様はご存知でしたか?こちらはいかにも『おるげん』という機械でございます…信長様はお持ちでしたでしょうか?」

大名の顔色が優れなくなり、湖は不審に思いながらも答える

「…いえ、恐らくは持っていないと思います…」
「そうかっ!あ、いえ…失礼しました。良かったです。信長様は南蛮品がお好きだと聞いたので、献上品にと思っていたので。そうでしたか、良かったです」

木箱を握りしめ、大名は「それでは」と急ぎ出て行った
湖はその様子が気になり、廊下に出るとすぐ曲がり角で大名とその家臣が話をしている

『では、指示通りに…』
『あぁ、これを織田に渡し部屋をでれば…』

息を殺し、その話に耳を澄ませていると
後ろから手が伸び体を引かれる

(っ…!!)

声を出そうにも、口を塞がれ音もなく先ほどの部屋に戻された

「んっんんっ!!」

どうにか、その手を解こうとするががっちり固定され動けない
/ 1197ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp