第6章 おつかい (裏:三成、光秀)
くるりと、後ろを向くと戸口に手を掛ける
が、それはすぐに手から離れ湖の身体は男に引き寄せられた
「上杉 謙信だ…」
背中に男の体温を感じながら、湖はその名前を呟いた
「上杉 謙信…?」
(どこかで、聞いた名前…あれ?秀吉さんかな…?)
呆けた顔で、謙信の方へ首を振り向かせると
「まだ用がある」
そう言い、体を持ち上げられ胡坐の上に囲うように座らされた
「っちょ…!離してくださいっ」
距離が近さに湖は頬を染め、そこから出ようと試みる
「猫に化けて見せろ」
謙信はそれに構わず、命令口調でそう言葉を落とす
「は?…えぇ??」
(化ける?)
「無理ですっ、自分で好きに姿を変えられるわけではないんですっ」
「…では、どうすれば変わる」
(この人、なにをしたいの?)
「…鈴の好きなものや、興味があることが起こると勝手に変わってしまうので、私には制御できませんっ」
胸板に手を付き距離を少しでも取る
「…前にあった際には、尻尾を握って人に変わったな…」
「同じですっ!戻るには鈴の苦手なことがあれば戻る…って…やっ!なにするんですか?!」
湖が話をしている途中で、謙信は湖の着物に手を掛け一気に両肩から着物をずり落とした
「っいや…!!」
「鈴…というのは猫の名前だろう…そやつが苦手なものに合えば人に変わるなら、人のお前も気分を害せば猫に変わるのではないのか?」
落とされた着物を寄せ胸元を隠すと、謙信の手は次は帯にかかっていた
「やっ、やめてくださいっ!」
「女であれば、手籠めにされるとわかれば恐ろしいものだろう?逃げ出したければ、猫になって見せろ」
(この人…本気?!)
シュ・・・ッ
帯が解かれ、謙信の横に無造作に投げ捨てられる
「やだっやめっ…」
青ざめた湖は着物をギュッと握り剥がされないよう抵抗するが、びっ!と破れた音とともに着物も襦袢も剥がされる
「っ…いたっ」
着物を一気に脱がされ、肩をひねるような格好になり湖は顔を歪めた