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【イケメン戦国】私と猫と

第23章 大切な人に贈り物を (裏:政宗、家康、光秀、三成)


「氷の提灯?」
「はい。湖様が今夜それを見せてくれるそうで、政宗様と光秀様をお待ちしておりました」
「あいつ…毎度毎度、面白い事を考えるな」

すっかり日が暮れてから戻った政宗と光秀は、三成と共に広間へと向かって歩く
すると広間の前の庭で、湖と数人の女中が何やら運んでいる姿が目に入った
小雪の降る中、深靴を履いて、綿羽織を着て手桶を運んでいるのだ

「なにやってるんだ?あいつ」
「それが、お手伝いすると言ったのですが…お断りされてしまって…皆様、襖を閉められ広間で待っておられます」

「あ。政宗、光秀さん!お帰りなさい」

頬と耳を赤く染めながら、湖が手を振った

「湖、お前…すっかり童だな」
「っ、なんとでも言って下さい。広間で待ってって下さいね」

廊下の近くに寄ってくると光秀に向かって、いーっと歯を見せながら笑う湖は、本当に童のように見える

「本当にお手伝い…要りませんか?」
「大丈夫だよ、三成くん。あとは、灯を持ってくるだけだから」

三成は申し訳なさそうな顔をしているが、あとは灯を灯すだけだ

「灯?お前、火傷するなよ」
「しないよー。そんなに、どじじゃないもの」

政宗が「どーだか」と言えば、三人は広間へ入り襖を閉めた

「戻りました」

光秀と政宗が信長に一礼すれば、秀吉が外を気にしながら三人に向かって聞いた

「ご苦労だったな、湖はどうしてる?」
「外で可愛らしくなにやら用意されていましたよ」

片手で襖を閉めながら三成が微笑んだ
すると、外から…「湖様、気をつけて下さい」そんな女中の声と共に襖越しに、ぽうっと灯が灯り出す

「…っあつ・・っ」
「湖様っ」
「だ、大丈夫。ちょっとびっくりしただけ…」

秀吉は、湖の声に腰を上げるが…光秀に「落ち着け」と笑われ渋々腰を下ろした
その様子に信長が面白そうに小さく笑う

「なにが、どじじゃないんだか…」
「まぁ…他に人がいるなら、雪もあるし…すぐに冷やすから大丈夫でしょ…」
「家康様…後ほど…」
「お前にいわれなくても、ちゃんと見てみるから」

と政宗も呆れ笑う、家康はそう言うが襖を見続けるところを見れば心配しているようだ
そんな家康を見つつ、三成が口を開く
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