第23章 大切な人に贈り物を (裏:政宗、家康、光秀、三成)
甘い花の香りと共に出てきた湖の姿に家康と三成が驚く
「あんった…っ…‼」
「湖様っ…」
「…え…家康…三成くん…??」
「ふむ…やはり…いいですね。一度抱いてみたい…いかがですか?湖様」
「「「っ!?」」」
するっと、宗久の手の平が湖の太ももを撫でれば…
湖は声に鳴らない悲鳴を上げ、宗久は家康に伏せられ、三成は湖を抱えたまま凍りそうな視線を宗久に向けるのだ
そして、宗久は遅れて到着した秀吉に何をされたか…
それは皆さんのご想像にまかせるところです(笑
湖は、秀吉が持ってきた着物に着替えると、宗久から少し離れた場所に座り説明し始める
「…解った。湯浴みしていたのは、牛の出産で汚れたからで…この男に襲われたわけではないんだな?湖」
「その通りです」
「…庇い立てする必要はないんだぞ」
「庇ってないです。事実です…されたのは、覗きだけです…」
「湖様…そこは庇って下さい…」
宗久が湖の方を向くと、湖はさらに宗久と距離をとるように間を開ける
「嫌です。宗久さんには、商人の人を紹介されたお礼がありますが…これとそれとは別ですっ…いつから覗いていたんですかっ!?」
「…そうですね…襦袢を肩から降ろしたくらいから…」
「っ…」
湖が真っ赤になって言葉を失う
「だから気をつけろって言ったんだ…」
「湖様、世の中にはあのような男が多々おります。今後は気を抜かぬようにしてください」
家康と三成の言葉に湖は、半泣きで頷く
「湖とは城でゆっくり話す。お前とも、信長様を交えて話をさせてもらう…」
宗久もまた長い夜になりそうだと、暗い顔で返事を返した
そして城に戻った五人
宗久はすぐに秀吉に天主へ引っ張っていかれ、湖は三成に勧められて湯殿へと足を運んだ
(…宗久さん…やっぱり少しは庇ってあげた方が良かったかな…今日、牛乳をもらえることになったのも、宗久さんが紹介してくれたからなんだよね…)
ぴちゃんと、お湯を指で弾くと湖は深いため息を零した
(牛乳のことバレちゃうよね…)