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【イケメン戦国】私と猫と

第23章 大切な人に贈り物を (裏:政宗、家康、光秀、三成)


濃い紫に金糸の刺繍の着物、帯は黒帯
湖に合わせるには大人すぎる着物だが、今は着替えが必要だ
しかも、こんなに市から離れた場所では買いに走ることもできない

着物を持ち、湖の居る部屋に戻れば…
木戸の奧から水音が聞えた

ぴちゃん、ちゃぷ…

引き戸に掛けた手が止まる
一瞬止まって…
音を立てないように、静かに少しだけ戸を開けた

そこには着物を脱ぎ、襦袢の上衣を下げ汚れを落とす湖の姿が見える
下肢は襦袢を着ているが、今見えている首から背中、そして大きくは無いが形の良い乳房
あの時から目に焼き付いて離れないあの白い肌
宗久はゴクリと唾を飲んだ

湖は気づかずに、お湯につけた手拭きで汚れを落としていた

(馬…乗っちゃったな…秀吉さんに言わないと怒られるかなぁ…でも、言ったら牛乳のことバレちゃうよね…)

そんな事を悶々と考えているんだ
少しくらいの物音に気づくわけがなかった

だが…大きな音は別だ

ドタドタと家の中を走る音が聞える

「え…?」「はい・・?」

湖は戸口の方を見て、のぞき見ていた宗久の姿を見つけ
宗久は、えらく殺気放った二人にのけぞった

「こ、これは…三成様、家康様…お早いお迎えで…」

普段から武将とのやり取りがあるのだ
多少のことは慣れているが、今目の前にしている二人は刀に手を掛けているのだ
顔を青ざめ手を上げるしか無い

「ひ、ひゃあぁああっ…」

湖の位置から二人は見えないが、宗久に覗き見られていた事は解る
素っ頓狂な悲鳴がちょっと遅れて聞えると、

すちゃ…

鞘から刀が引き抜かれる音がし、宗久は身の危険を感じた

「ご、誤解ですよ。私は、着替えを持ってきただけでして…」
「はあ…?なんで、着替えが必要な自体になってるの…」
「先ほどの様子…着替えを持ってきたというより、じっと眺められていたようでしたが…中から湖様の声…いったいどうゆう事でしょうか…」

家康と三成の刀が、宗久の喉元に突きつけられる
戸口の隙間から二本の刀が出てきたことに、のぞき見られていたことより驚いた湖は、慌てて簡単に上衣を戻し駆け寄った

「っ、宗久さん!?」

しゅっと戸が開けば、お湯で襦袢が張り付いてその肌が薄ら見える湖が姿を現すのだ

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