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【イケメン戦国】私と猫と

第22章 心から


光秀は、大山のこれまでの経緯を話し出す

殺害4件、未遂1件
大名二人にその家臣、村人一人に、浪人一人
それに、湖の件だ
他にも商品の密売や横領、罪を上げれば多々あった

捕らえた大山は今は地下牢に閉じ込められていた
毒についてや、隠し部屋にあった様々な異国の道具について等、聞くことが多く件であったが、ようやく先ほど聞き終えたところだ
今は別の者に任せてある

「あの髑髏は父親で間違いないのか?」
「そうだ」
「…話を聞く限りだと、死んだのは自分の尻ぬぐいで目の前でその死を見て興奮したのに…死んでないなんて…変な話・・」

光秀はあの場で光景を忘れない、髑髏を生きているかのように抱え毒まみれになった大山の姿を
家康はその光景を見ていない
余計納得いかないのだろう

「狂ったのだろう…」

信長が言った

「浪人に父親が殺されたのは自分の行いのせい、だが本意では無かった。本意では無いが、その死に様に魅了され、次は自分が手を掛けたのだろう…だが、髑髏だけを大切に保管していたところを見れば、父親に固執し…あの男にとっては其処に父親がまだ存在していたのだろうな…俺には理解できない話しだがな」

と、光秀が家康に向かって話した
「俺にも理解出来ませんよ」と家康が息をつく

「で…あいつは…」
「あの男は髑髏に掛かった毒を摂取している…当人は、幻覚を見始めているし、毒を摂取していることにも気づいていない…」
「もともと正常ではないがな…」

秀吉の問いに光秀が答えれば、険しい顔で息を付く

「三成の方はどうなっている?」
「金の動き、倉の中すべて整理つけたようです。あとは、毒の入手先ですが…」

秀吉の報告の後、信長はあらかたこの件については終わりだとそう言った
その翌日、男は笑いながら地下牢で目を閉じていった
湖が目覚める前日のことだった

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