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【イケメン戦国】私と猫と

第5章 歌声 (裏:政宗、家康、信長)


★これより政宗目線には入ります★


「ご、ごめんね…私、迷惑かけたみたいで」

湖が申し訳なさそうに、自分の方を向いた
そして、びくりと肩をふるわせ自分から距離を取ろうとしている

「どうした?」
「だ…だって、政宗…睨んでる」

(睨む?あぁ、睨んでるように見えてるのか)

「睨んでない、見てただけだ」

そう言うと、顔を赤らめ羽織の前を握りしめ
慌てたように返してくる

「み、見たって、楽しいものじゃないでしょ…」

そう小さく呟いた

「可愛いな、お前」

フッと笑うと、湖が顔を上げ驚いているようだった

「か、可愛い??」

擦れた上、ひっくり返った声で見つめる湖
距離を詰めると、すばやく湖を抱き上げ奥の部屋に向かう

「ま、まさむね?!」
「だから、教えといてやる。湖から鈴になるのは仕方ない。鈴から湖に戻った際、どれだけ危ないのかをな…」

入った部屋の襖を閉め、湖を落とすと
両手を頭の上で押さえ、反対の手を顔の横へ
さらに、逃げられないように両膝の間に湖の体を入れる

「っ、政宗…っ」

湖は、褥に押し倒されているのに気づき力一杯抵抗をしているようだった

(これじゃ、抵抗にもならない…むしろ、煽ってるだけだ)

「湖、鈴から戻った際、意識はすぐにあるのか?」
「…え?!あ…ちょっと目が霞むけど、意識はあるよ」

湖は素直に質問に答えていく

「体は?すぐに動かせるのか?」
「うん、違和感は感じたことないよ」
「なら、目が霞むような感覚がしたらすぐに自分のことを見るんだな」

俺が何を言いたいのか、だんだん解ってきたようだった

「…裸なら、最初にどうする?」
「身を隠す物を探す」
「次は?」
「えっと…逃げるところか、隠れるところを探す?」
「そうだな」

体制は変わらないというのに、湖は「解った」とのんきに笑みを見せるから、呆れてため息が漏れる

「政宗?」
「解ってない…今、どういう状況だ…?」
「え…?政宗から教えて貰ってるとこ…」

(こいつの危機感の無さは天下一だ…少し、警戒心を持たせなきゃ食われっぱないしになるぞ…)

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