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【イケメン戦国】私と猫と

第20章 私が猫で、猫が私 (裏:安土組全員)


髪飾りを手にとって家康が、湖は赤だと言った

「赤いイメージってこと?」
「いめーじ?」

(あ、いけない・・・イメージじゃなくて・・・)

「えっと、印象が赤い色ってことかなって。家康なら、黄色・・刈安とか、菜の花色みたいな」

そう言われ黙る家康、少し考えた後、捕まえていた両腕を話してこう言った

「そういう意味なら、あんたの色はない」
「そうなの?」
「・・・あんたは日差しと一緒だから・・・」

(日差し?)

「目に見えない・・・黄色だと感じる時もあれば、桜色とも、空色とも感じる事がある。そうゆう温かい目に見えない色・・・」

いつもより冗舌に話す家康の言葉に耳を傾ける湖
家康の言うイメージ色に、驚きそして嬉しそうに微笑んだ

「・・・なら、今は家康と一緒にいるから私も黄色がいいな」

首を傾げ微笑む湖
家康は口元に手を運ぶと、顔を隠すように

「あんたは・・・」

と、小声を漏らした

(照れてる・・・家康、可愛い)

決して声には出せないものの、湖はニコニコと家康を見つめ続けるのだ
家康も何か湖が良からぬ事を思っていると、感じたようで軽く睨んで「なに」と言ってくる

「ううん。家康が好きだなーって思っただけ」
「っ・・」

家康の身が揺れる

(うん、こうゆう反応も好き)

「・・・・・・」

ただそれは一瞬で、顔から手を離した家康が湖を見れば・・・

(あ・・・この顔は・・・)

「なら、好きにさせて貰う・・・いいよね」

(いじわるな顔だ・・・)

とくりと、心臓が跳ねる音が聞えるようだ
俯いた湖は、頬を染めながら返事をする

「っ・・・い、いよ・・」

まだ日は高い
家康の言っている意味もわかる
何より、自分が家康に触れたいと思っている
久々に戻った自分の身体、愛おしい彼と二人きり
そんな状態で、家康を求めないはずがない

家康は、そんな湖を見て内心微笑むとその手をまっすぐある場所に運んだ

ちりりん・・・

その運んだ手に持っている髪飾りが音を立てた
やけに耳をくすぐるように響く音に湖が気づく

「え・・・」
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