第20章 私が猫で、猫が私 (裏:安土組全員)
相手を思いやるように名を呼んだ光秀
顔をゆがめ、彼も荒い息を吐きながら達する
ぐぷっ、ごぽ・・・
収縮を繰り返す膣内が、まるで絞り出すかのように光秀自身を締め付けて離さない
あふれ出た白濁がお互いの足を伝って落ちていく
身体を繋げたまま、光秀は意識を無くした湖をやさしく抱きしめる
抱きしめた身は、びくびくと麻痺を続けていた
甘い香りが廃屋に充満する
(似合わんな・・・この気持ち・・・)
自分の中に産まれている人を愛おしむ気持ち
湖を抱くのは初めてではない
指を折るほどの回数ではあるが、この身体は知っている
知っているのに、毎度毎度密かに翻弄されている自分に光秀は薄く笑うのだ
(目が覚めたら笑うのだろうな・・・前のように少しの怒りを示した後に、頬を染めて笑う・・・)
腹を支えている手で、其処をスルリと撫でる
湖の意識がないにもかかわらず、それだけで子宮は収縮を強めた
其処から出るのを少しためらいながら、光秀は自身を引き抜く
だが、引き抜いた男根は達したにもかかわらずその硬度を増していくのだ
「目が覚めたら、なんと言ってやろうか・・・」
この愛おしい目が開いたとき、始めに掛ける言葉を探しながら
光秀は湖の身体を抱え板張りに座る
結局、光秀と湖が城に戻ったのはそれから二日後
汚れた着物を捨て、新たな着物を用意し、一番近くの宿で泊った
湖の身体を休めてから戻ったのだ
あの廃墟には、今もあの香りが残っているだろうか
帰りがけに、其処に寄れば湖はどう反応を示すのだろうか
意地悪な光秀は、城に戻るまでさんざん湖で遊ぶのことを考えるのだった