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【イケメン戦国】私と猫と

第19章 私が猫で、猫が私


二人が入れ変わって二週間が過ぎようとしていたある日
城内が騒がしくなった
女中達と遊んでいた鈴(人)が

「鈴、かくれんぼ、すき」

そう言い、姿を消して既に一刻
なかなか見つからない姫に女中達が騒ぎ出し、家臣も一緒に探し始め、武将達の元にも報告が入る


「はぁ?かくれんぼ・・・」

報告を聞いた家康が、口を閉じるもの忘れたように答えた

「は・・も、申し訳ありません。女中達と遊んでいた姫が、そう言ったまま姿が見えなくなり・・」

しどろもどろ説明する家臣を下げ、ため息をつく家康

「まったく・・・湖は何してるんだ」

ぶつぶつ小言を言いながら、持っていた書簡を机上に置き立ち上がると部屋からでる
そこには、丁度通り掛かった秀吉がいた

「家康、聞いたか?」
「聞きました・・・秀吉さんが此処に居るって事は、見つかってないんですね」
「ったく、だれがそんな遊び教えたんだかな・・・」

別方向から聞えたのは政宗の声
政宗もまた報告をうけ、鈴探しに加わった一人だ

「三成はどうした?」
「あぁ。三成は信長様に報告に向かった・・・鈴のかくれんぼ・・・難易度が高そうだな」

秀吉は、ため息を付くもどこか面白げな表情だ

「気が合うな。俺もそう思っていたところだ」

そして政宗も

「・・・冗談止めて、さっさと探しますよ」

そうはいうものも、家康でさえこの状況を面白がっているところがあった

「それにしても・・・鈴はともかく。湖まで出てこないのは気になるな」





その頃、湖(猫)は・・・

「ふむ・・・マタタビ酒でも変化はないか・・・」

信長に酒を盛られていた
急に連れ去られたかと思えば、指を舐めろと言われ、そのまま応じてしまった湖(猫)
その指には、マタタビ酒が付いていた
しばらくして千鳥歩きになった湖(猫)は、そのまま天主で寝てしまっているのだ

「御館様、失礼いたします」

襖の外から声がかかる

「三成か、入れ」

入った三成は、湖(猫)を見ると少し驚くが現状の報告を始めた
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