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【イケメン戦国】私と猫と

第18章 秘密の抜け道(裏:謙信、信長)


それまで、ほとんど会話に加わらず様子を見ていた謙信が、その様子にすぐに気づき声をかけた

「お会いできてすごく嬉しかったです。でも、そろそろ戻らないと・・・」
「その足で馬に乗るつもりか?」
「これくらいなら、大丈夫ですよ。歩くよりずっと楽ですから。あ、でも袴は用意しなきゃいけませんね」

にこりと微笑む湖の腕を掴むと、謙信は自分の方へとひいた

「け、謙信さま??」
「そんな怪我を負ったまま帰すわけないだろう」
「そうだぞ、湖。目の前で怪我を負った女の子を放り出すわけにはいかない」
「信玄さまも・・・でも、私帰らないと・・・っ誰にも何も言ってきてないので」

謙信の胸に手を付き距離を取る湖
だが捕まれた腕は外されなかった

「ですが、このまま湖さんを囲っては見つかる危険が大きい・・・」

(そうだ、私がここにいれば謙信さま達が危ない・・・)

「謙信さま、大丈夫ですよ。ちゃんと帰れ・・」
「黙れ…佐助、安土の動きを探れ」
「承知しました。それでは・・・さっそくドロン」

そう言い切ると同時に佐助の姿が消え、幸村が外の方を向き手を上げた
そこには佐助が馬に跨がって城の方へ向かう様子が見えた

(佐助くん、本当に忍者みたい・・いや、忍者なんだよね。すごい・・)

「このまま連れ帰っていいが・・・」
「春日山城へか?兼続が騒ぐぞ。今行けば、即日婚姻の議になるだろうが・・・いいか?湖」

「え?」
(婚姻??)

「かまわんが・・・戻れば子が出来るまで城から出られなくなるだろうな・・・」

「こ・・・?」
(え・・・こ?子?!)

「謙信、湖がついてこれてないぞ・・・幸もか?」

信玄が、湖と幸村を交互に見てため息零す

「っ・・・なんだそれ・・こいつが、上杉家に輿入れするのか・・?」
「へ・・!!え・・っ?!」

幸村に指を刺され、ボッと頬が灯るように赤くなった湖
だが子供と言う話しにはついて行けない

(兼続さまは・・・えっと・・・私を謙信様のお嫁さんにしたいの・・?!)

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