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【イケメン戦国】私と猫と

第15章 攫われた姫 (裏:政宗、謙信)


■政宗編 


「湖、いつまでむくれてるんだ?」

城に戻った湖は、自室に戻るとまだ陽も高いのに褥をひき褥で丸まっている
まるで、鈴のよう

「・・・むくれてない・・・寝てるの」
「寝てるにしちゃ、立派な寝言だな・・・くくっ」

布団を被っていても、政宗の我慢するような笑いは見えているかのように想像が付く

「綺麗だぞ、お前の身体。もっと見せびらかしたっていい」
「それじゃ、痴女だよ!」

がばりと、布団を取ると政宗の方をキッと睨む湖
その身体には先ほどの着物が羽織られたままだった
城について、湖を自室に運んだ政宗だが、落ち着かせようと甘いものを持ってくるために台所へ向かった
その間に、褥をひきもぐった湖
それは、良いが・・・
政宗は、眉を潜め湖の着物を見る

「なんで、着替えてない」
「着替え?あぁ・・!忘れてた!!佐助くんの着物っ、皺になっちゃう!!」

言われて気づいた湖は、褥の上に立ち上がって自分の着物を取りに行く
その後ろ姿を捕らえた政宗は、首元に指を差し入れ・・・

しゅるっ

そんな音を立てると同時に、湖の肩から着物がずり落ちる

「え・・・」

する・・

後ろにすこしひかれたように左右の腕が着物と共に動いた
そのまま首を捻り、後ろを見れば
片手に佐助の着物を持つ政宗の姿が目に入る

「・・・まさ・・むね・・・え・・っ・・」

政宗を振り向いた湖は、何が起ったのか理解していない様子だった
湖の身体を覆っていた緑の着物
他の男の着物
それが、政宗は気に入らなかった
自分でも気づかないうちに、湖の首元に指を差し入れ
気づけば、その気に入らない着物を湖から外し取っていた

そして

今、目の前にいるのは身を隠すものの無い湖の姿
白い裸体が日の光に照らされはっきりと見えている
振り向いた事により、動く湖の栗色の髪が肩や背中に落ち着くと
今度は、湖と目が合う

(綺麗だ・・・)

口に出さずに、政宗はそう思った

「っ!!・・やぁ・・!」

自分の姿に気づき、湖はその場でしゃがみ込んだ
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