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【イケメン戦国】私と猫と

第12章 私を待っていた彼は(裏:安土組全員)


「消すべきだと考えました」

「どんな状況においても、私情は挟めません。それが・・・私の職務です」

湖の頬にぽろり伝う涙
どんな理由で流れているのか・・・湖にも解らなかった
その涙をすくうように、三成の指が頬を伝う

「・・・湖様、私は・・・そんな男です」

三成は自分に言い聞かせるかのように言った
そして、湖の頬を柔らかに包むと・・・

「・・・良かったです・・・湖様の記憶が混乱していて・・・」
「・・え?」
「できませんから・・・湖様を犠牲にすることなど・・私には・・・」

次々へと流れて止ることのない涙を、三成が袖裾で軽く押さえた

「お帰りなさいませ、湖様」
「っ・・・、ただいま・・三成くん・・・」

湖の答えが終わる前に、三成は湖を抱きしめた
ぎゅうっと、加わる力
少しの苦しさがあったが、その抱擁が嬉しく湖も黙って受け入れた

「・・・つきましては・・・手当をさせていただいてもよろしいでしょうか?」
(・・・??)

脈絡の無い話が振られる

「て・・あて?」

(私・・・どこも怪我なんて・・・)

「そうです」

にこりと微笑む三成の笑顔が、いつもとは違う
微笑んでいるのに、とげとげしさを感じ、湖はぴくりと身を揺らした
その湖を逃がさないように、あくまでゆっくりとうつ伏せに倒していく

「み、三成くん・・・っ」

優しい動作とこの行動に、混乱を覚えるが
逃げだそうにも、やんわりと押さえられた腰と手元
決して力が加わっていないのに、体制をかえられなかった

「心配されないでください・・・少し時間をいただきますが、大丈夫です」

なにが、大丈夫なのか
意味が解らずきょとんとしていれば、帯前に滑り込んだ三成の手が次は背中に移動し、
湖が気づくまもなく帯が外され抜き取られた

「っえ・・・?!」

丁寧な手つきは変わらず、そのまま下帯に掛かり・・・
あっという間に着物の袷を開かれ、仰向けにされれば素肌が見えてしまう
そんな状態にされていた

「みっ、三成くんっ!!」

恥ずかしさと、訳のわからない怖さで湖は三成の名を呼んだ
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