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【イケメン戦国】私と猫と

第11章 安土への道


「・・・え?」
「謙信と寝たのか」
「・・・寝た?えっと・・・朝起きたら謙信さまが横で寝ていた事は・・・結構合ったかな・・・私、覚えは無いんだけど夜に、うなされてたり、泣いてたりしてたみたい」

頬を染め歯切れ悪く答える湖
舌打ちしそうなのをこらえ、政宗が続ける

「じゃなく、夜伽をしたのか」
「・・・なっ、ま・・・夜伽なんて・・・」

真っ赤に染まる湖を見て、四人は全員確信を持つ
やはり意識の無い時の事なのだと

「ば・・・ばか、エッチ!すけべ!!!デリカシーなし政宗!!!どうして夜伽なんかになるの!!!今の話で!!」
「どうして、夜伽の話しにならないのか・・・湖の頭の方が問題あるよ・・・」

家康の嘆きは湖には聞えていない

「えっち?でりかし?・・・なんだそれは?・・・まぁ、解った。もういい、怒るな」
「怒るよ!もうっ、政宗なんか知らないっ!」
「あぁ?迎えに来て早々、それは無いだろ」

自分は怒っているのに、どこか嬉しそうに答える政宗に湖は少し困惑した

「う・・・っ、それ言われると・・・文句言えない・・・」
「じゃあ、知らないとか言うな」
「・・・ん・・・」

むっとしながらも返答する湖に、政宗は笑って見せる

「ついでに聞くけど、謙信が側に寝ていた時・・・なにか感じる事は無かったの」

家康が尋ねると、湖は表情を戻し少し考える

「・・・謙信さまが、いる朝は身体が温かく気持ちいいなぁって思ったくらいだよ」
「ほぅ・・・温かいな」

光秀が興味深そうに口を挟む

「あとは?」
「・・・あ、一回だけ。謙信さまは居なかったけど、朝起きたら虫刺されみたいのが体中にあったことがあったよ。女中さんが見つけてくれたんだけど、いろんな所にあってびっくりした。女中さんも真っ赤な顔で慌てて・・・それから、しばらくは佐助くんが夜は虫退治って居てくれたの・・・あれ、何だったんだろう??」

首を傾げながら湖は家康に尋ね返す

「家康、そんな虫知ってる?」
「・・・確実に、一匹は見つけた・・・」

手で顔を覆い、なおかつ下を向いている家康の表情は見えない

「え?!やっぱり虫なの?!」
「・・・害虫だな」

政宗は、大きなため息をつき、さきほど浮かべた笑みが消えている
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