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【イケメン戦国】私と猫と

第2章 目覚めの一日


「お前、本当に気づいて無いんだな。女中たちがお前が起きないって言うから、俺が起こしに行ったんだ」
「…え」
「食事が旨いのは良いことだ。もっと食べろ、お前軽すぎだ」

(起こしに来てもらった記憶がない…私、そんなに爆睡してた?)

「…失礼ですが、湖様は眠りが深い方なのですか?」

湖があんまり妙な顔をしてたせいか、その表情を探るように三成が声をかけてきた

「…ううん。どっちかと言うと、物音とかで起きちゃうの…昨日色々あって疲れてたのかな…」
「…そうかもしれませんね。あまり気にされずにいてください」

にこりと微笑まれ、その場はこのくらいしか考えなかった

「あぁ…そうだ。湖を襲いたきゃ寝起きがいいぞ。まったく起きないからな」

政宗が付け足した言葉に持ってた湯飲みを落とすが、秀吉がその湯飲みが落ちる前に受け取り

「…政宗、お前湖にちょっかい出すのはやめろ」

と呆れたようにいった

(…気をつけよう…明日からちゃんと起きなきゃ!)

赤くなりながら、そう心に誓った




食事の後、女中たちにお詫び(朝起きなかったこと)と片付けの手伝いを終え、湖は庭に降りた

「ちょっと休憩」

ふらふらしていると、池の水が光に反射してとても綺麗だった

(姫って事になってるからか…お手伝いしてたとき、すごく遠慮されてたなぁ…全然姫って柄じゃないのにね)

その場にしゃがみ、池に映る自分を見てると、映っている自分の前に鈴が見える

(…え?)

下を見るがその姿はない
でも、池に映る猫はのんきに欠伸をし私にすり寄っていた

「…鈴…」

そう呼ぶと、目が合い「にゃーん」と返事が聞こえた

「ほぅ、水鏡に映るのか…」

気づくと横には光秀さんがいて池をじっと見ていた

「…見えるんですか?」

幻覚かと思ってた私は光秀さんを見上げて聞いた

「そこに映ってるだろう?」

何てこと無いように言うと光秀さんは

「御館様がお呼びだ。俺も用がある…連れて行ってやる」

そう言い歩き出した
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