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【イケメン戦国】私と猫と

第29章 桜の咲く頃 五幕(一五歳)


「ところで…前に一度会った時とは、少し雰囲気が違うけど母君の方だよね?母君?姉君だったかな?」

義元は白粉に視線を向けると、白粉は軽く頷く

「確か…」
「白粉様です。湖様の母君です。義元殿」
「そうだ。母者だったね…今は、姉君のように見えるけど…うん、まぁどちらにせよ、美しいのに変わりはないね。久しぶりだね」

兼続に紹介され、以前にあった姿を思い出したのであろう義元だったが、特に気にする様子もなく白粉に微笑む

「前に嵐のように去っていった男だな」
「今川義元だ。俺や謙信とは以前から面識がある。変わったやつだが、悪い奴ではないぞ…さて、義元。此処で何をしてたんだ?」
「ん。何も。ただ、また姫に会いに行こうとしていたら、この妙な集団から只ならぬ様子と、聞き捨てならない言葉が聞こえてね…詳しく聞き出そうとしていたんだよ。君たちが来てしまって、結局何もわからなかったけどね」

先ほどの事を思い返せば、あの場に居たのは浪人風の男たちのみ
特別統制もとれておらず、確かに白粉を指さし「あの女」とは言ったが

「…喜之助の件には絡んでいないように思いまする」
「そうだな。あいつと、あの浪人たちとは目的はともかく統制は取れ居てないようだな」

兼続が顎を親指で掠るような動作をしながら口にすれば、信玄もそれに同意を見せる

「だろうな。あの男が絡んでいながら、こんなところで頭なしに動くことは無いだろう」
「北条の残党…お前が潰した残り物だろうな」

謙信の言葉に、秀吉は眉間に皺をよせ義元を睨む

「話に聞くのと、実際に見るのでは違うな。君たちが豊臣秀吉と行動しているのは、非常に稀有な姿だね」

ふわっと扇を開き、秀吉を見返す義元に
兼続がため息交じりに答える

「…致し方ありませんが、現状これが最善でございまする」
「湖が絡む事柄ならば、俺はどんな事だってするさ」

秀吉は、今は何も言うまいと義元への言いたいことを口噤む
その間、謙信の傍に一人黒装束の影が現れ何か話をしていた

「このあたりに残っている他の残党は、軒猿が対応しおわった。あいつは、此処より北に進んだ寺に居るようだ」
「様子を伺っていた僧侶を一人、三ツ者が捕らえた。取り逃しがあれば、顕如にも俺たちの所在が伝わっているだろうな」

謙信と信玄の話に秀吉、兼続、義元、白粉が頷いた
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