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【イケメン戦国】私と猫と

第7章 視察 (裏:謙信、政宗、家康)


「ごめん、政宗…でも、謙信さまは私を助けてくれたの…謙信さま、私のせいで…怪我をさせてしまって、すみません」

政宗に片手で閉じ込められている湖は、顔だけ謙信に向けて詫びをした

「あんたが、誤ることじゃない…もともとは、上杉領地のこの大名が企てた事であって、あんたも含め俺たちははめられたんだ」

家康が部屋に入ってくるのと同時に、爆発音や大名の叫び声に気づき家臣や城のものが集まってきた
ガヤガヤを騒ぎ出す城内に謙信は息を吐き、刀から手を放した

「興がそれた…お前…」

部屋をのぞきこんできた家臣の一人に、即刻信長たちが城を出るように指示し、その場に背を向ける

「上杉…この男は、湖を庇ったお前に免じて手は出さんでやろう…」

謙信は、忘れていたかのように気絶した大名を目に入れると

「そんな奴はどうでもいい…さっさと城を出ろ。気が変わる」

最後は、湖を一目見部屋から出て行った



謙信と一緒に、やじ馬や大名が居なくなれば
荒れた部屋に織田陣しか残っていない

「この馬鹿っ!無茶しやがってっ…」

政宗が腕に抱えている湖の頭を小突く

「あんたが、木箱くわえて走り出した時…馬鹿じゃないかと思った…よく無傷ですんだね…」

家康もあきれ顔である

「ある程度の想定はしておったが、貴様の行動は斜め上を行く…」

信長はいつの間にか、座って頬杖をついていた

「っすみません!信長さまたちが危ないって思ったら、体が勝手に…でも…私も…だめかもって思っちゃった」

ぺろりと、舌を出せば政宗と家康はそれぞれ眉を顰め不機嫌そうな顔になる

「湖…命は一つだ。軽々しくかけていいものではない」
「っ別に、軽くは思ってないですよっ」
「では、今後一切の軽率な行動を慎め」

信長は、言い返す湖に対してぴしゃりを釘を打った
政宗、家康もそれぞれ言いたいことがあったが、まずはこの国を出ることが優先だった
すぐに準備をすることに
湖もまた準備をしようとしたが、そのまま政宗に小脇に抱えられるように運ばれ何もしないまま気づけば馬上にいた
そして、一行は城を即出て帰りの道中である
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