第139章 百三十九日目
今日、ウリエが腕にあざを作って帰ってきた。
夕食の前、ウリエの仕事が終わる頃を見計らって、自分の馬を見に行くついでにウリエの様子も見に行った。
「リヴァイ兵長!」
「なんだ。」
調教師の女、確かフリーダ・エヴェリーンとか言ったな。
「ウリエちゃんの事なんですが……」
この女がいうには、昼休みいつものように食堂から戻ってくると、腕に誰かに強く掴まれたようなあざがあり、理由を聞いてみたがだんまりだという。
ウリエには仕事に関する事はきちんと説明するようにと言ってある。
きっとそれ以外の事なのだろう。
きっと数日前のアクセサリーがらみだろう。
ウリエはすっかり大きくなったジークリットを連れて庭に居た。
「ウリエ。」
「リヴァイさん。すみません、今すぐ支度をします!」
「待て。なにがあったか話せ。その腕の事だ。」
どうしても話しにくい事なのだろうか、もぞもぞと腕をさするばかり。
ジークリットがウリエの肩を突いても、俺が促しても話そうとはしなかった。
この日は結局聞けずじまいだった。
・・・