第93章 九十三日目
今日、立体起動訓練中にウリエが森で迷子になった。
ジークリットと共に夢中で散歩をしていたのだろう。
部下たちと懸命に探す羽目になった。
まだ、身体が小さく目立たないジークリットに身長の低いウリエ。
脚の長い草場で迷子になっていたようでなかなか見つからず、夜までかかった。
見つけた時ウリエは不安そうに仔馬の首にしがみ付いて、泣いていた。
泣くのを見たのは初めてか?
俺は先にウリエを連れて戻った。
仔馬は部下に任せた。
汚れていたので風呂に入らせ、部屋に連れ帰ったがぐずぐずと泣いて俺から離れなかった。
怪我はしていない。
よほど怖かったのだろう。
この日は泣き疲れて眠った。
・・・