万事屋よ永遠なれ・・・・私は存在し続けるけど? 銀魂
第7章 な、何してんだてめぇぇらぁぁぁ!?
「どーいうつもりだあのクソジジイ…」
銀時は舌打ちする。
「このままじゃ未来を変える唯一の手がか…いって!?」
『さっき注意したばかりでしょ。向こうの時代の事は禁句よ』
同じ過ちを犯しかけた銀時の脛を、瑠維は蹴った。
『なんとかあの処刑、止めないと…』
「この警備を力ずくで切り抜けるのは無茶だ。せめてもう少し人数が居れば…」
悔しそうに言った新八に、
「人数…そうだ!ヅラは?」
脛の痛みを我慢しながらも、銀時は勢い込んで聞いた。
「アイツはまだ攘夷志士やってんだよな!
幕府がこんだけ弱ってるんだ。あの無能集団も少しは規模がでかくなってんだろ。
あいつらに協力をあおげば…」
と、捲し立てる銀時の眼下で、護送車から新たに連れだされる罪人がいた。
捕縛されたロン毛の男…。
瑠維はその姿に大きく目を見開きながら、物凄い力で銀時の背中を引っ叩いた。
「てめぇ!さっきからなんか…い…?」
瑠維の指差した方向をじっくりと見る。
そんな二人にまた、野次馬の声が流れてきた。
「あれが極悪非道の過激攘夷志士、天下の大罪人、桂小太郎か。
いよいよアイツも最期か。これで江戸も少しは平和になるだろうよ」
…
という間が開く。
そして
『「お前も捕まったのォォォ!?」』
絶叫。
「なにやってんのアイツぅ!さっきとまったく同じ絵ヅラだよ!」
『なんなの!バカだとは思ってたけど、あそこまでとは知らなかった!
私の周りはバカばっかりなの!?』
騒ぐ二人に、神楽が淡々と言った。
「ヅラは攘夷志士の中でも穏健派で通ってたんだけど、
銀ちゃんがいなくなってからすっかり荒れちゃって、過激派に鞍替えしたのよ」
「はあ?」
「外見もどっかのテロリストの真似して」
そう神楽が言うとおり、顔に巻いた包帯は、どっかの誰かのコスプレ。
あれで煙管を持てば、はい、「お手軽高杉晋助」の完成。