万事屋よ永遠なれ・・・・私は存在し続けるけど? 銀魂
第5章 いや・・・・・その名前は・・・・・
「笑えない冗談はやめてくれ、お登勢さん。女子供と手を組むつもりはない。俺は銀さんほど寛容じゃないんでね。」
新八がそう言うと、すぐに神楽が参戦する。
「私だって、足を引っ張られるのは御免だしね。こっちは遊びでやってるわけじゃないから」
険悪なムードを漂わせている二人を横目に、
「・・・・・あの二人、ケンカ中なの?前は銀さんと彼ら二人で万事屋やってたって聞いてたけど・・・・・」
銀時はお登勢に顔を寄せて、ヒソヒソ声で話しかける。むろん、瑠維もがっつり会話に食いついている。
「ふん、万事屋なんてとうの昔に解散しちまったよ。銀時が死んじまった時にね」
「解散・・・・・」
銀時は少し寂しそうな顔つきをしたが、お登勢に悟られないため、隠していた。が、付き合いの長い瑠維にはさすがに隠しきれなかったようだ。
「ああ。アイツがいなくなって、地球もこんなことになっちまってさ、これから万事屋をどうしていくかってなった時に、いろいろモメたらしくてね。ま、その他にも問題はあるんだけどさ」
『問題?』
お登勢のその言葉に食いついたのは瑠維だった。てっきり跡取り問題だけだろうと勘繰っていた瑠維はすっとんきょんな声をあげた。
「アンタたち、藤間瑠維って知ってるかい?真選組の女隊士で、銀時と仲が良かった」
『うえ?・・・・は、はい。一応・・・聞いてますけど・・・』
まさか自分の事が出てくるなど思いもしなかった瑠維はしどろもどろになりながら答えた。
「ちょうど銀時の居なくなったころに、あの娘、事故で記憶を失っちゃってね。で、どうしていいか解らずだったあの娘に優しく接したのが新八だったんだよ」
新八の方をお登勢はあごで指し示す。瑠維の額に冷や汗が流れる。