万事屋よ永遠なれ・・・・私は存在し続けるけど? 銀魂
第5章 いや・・・・・その名前は・・・・・
「チンさん?」
と声を高くしたのは、カウンターの向こうで煙管をふかせているお登勢だった。
スナック「お登勢」に、四人は場所を移していた。
カウンター席についた銀時と瑠維は、目を泳がせながら続けた。
「はい、珍宝(チン ポウ)です。チン●のチンに、チン●のポで、珍宝です。」
『そして私が、妹の珍光(チン コウ)です。チン●チンに、チン●のコで、珍光です。』
「いや、それただのチン●じゃないのかい?光さんはえらく美人なのに、そんな名前で・・・・・。にしても兄貴のほうは、なんか髪型といい顔から首にかけてのフォルムといい」
お登勢は銀時を卑猥なものでも見るような目つきでいう。
まったくの別人として認識される、と時間泥棒は言っていたが、お登勢のこの感じ、とんでもないものに見られてるのかもしれない。・・・・・なのにどうして瑠維だけ相も変わらず美人と認識されているのかが解らない。銀時はそう思ったが、しかしどう見られようと、ホクロ装置は外せないのだ。
「それにしても、アイツに義兄弟がいたなんて初耳だね」
お登勢が続けた。
「・・・・・・で、その兄弟がアイツの死を聞きつけて、はるばる江戸まで墓参りに来たってのかい」
『ええ、ゴロツキにからまれてるところを、偶然新八さんとぐらさんに助けてもらいまして』
言って、瑠維は視線を左右に振った。二人を挟んで、カウンターの端と端に、新八と神楽がいる。二人は互いに目を合わせやしない。
「あの二人にね」
お登勢は煙を吐くと、新八と神楽に、
「なんだいアンタら。いつ万事屋再結成したんだい」
と軽口を叩く。