万事屋よ永遠なれ・・・・私は存在し続けるけど? 銀魂
第4章 え?何か・・・大きくなってない?
笠の男しかし、臆する様子も見せない。堂々とした様子でチンピラたちに向かって行く。銀時と瑠維を追い越しざまに、
「早く行け。ここは俺が引き受ける」
と言った。
「ナメやがって・・・・・」
忌々しそうにアニキが吐き捨てた。そして、手にした刃物を振り、
「あのコートの反抗期もまとめてやっちまえェェェ!」
その指示に、「うおおおおお!」とチンピラたちが一斉に笠の男に殺到していく。
が、男は戦い慣れた様子だった。冷静な態度で腰に手を当てる。その先を見て、二人は目を見開いた。
「あの木刀・・・」
『洞爺湖・・・の』
笠の男が腰に差しているのは、洞爺湖、と記された、銀時にも瑠維にもなじみ深い木刀だった。
―――――こいつ、誰? なんでこいつが、この木刀を? (銀時)
―――――え?まさか、まさか、まさか、まかか・・・・・噛んだ・・・・(瑠維)
動揺している二人をよそに、男は無駄のない動きでチンピラを蹴散らしていく。
「なんだコイツ・・・・・バカ強ぇ!」
アニキがうろたえた声を出す。と、何者かが奴に気づいた。
「ん、ちょっと待て、お前・・・・・その木刀・・・・・そしてその眼鏡は!」
木刀を提げた男が笠の紐に手をやった。
チンピラと銀時たちが、固唾をのんで見つめる中、男は笠をとり、宙に放った。笠の下から現れた顔は、眼鏡をかけたイケメンの部類に入る男。
「ギャーギャーギャーギャーやかましいんだよ。発情期か貴様ら」
その男は慣れた手つきで眼鏡を押し上げた。
「よ―――万事屋だァァァ!万事屋新八っさんだァァァ!」
チンピラたちは慌てふためくように叫んだ。が、一方二人の反応は、無、だった。
『「・・・・・・・」』
正確に言えば、衝撃がでか過ぎて声になっていなかったのだ。大口を開けたまま固まっている。効果音を付けるなら、ピシャーン!!・・・といった感じだろうか。