万事屋よ永遠なれ・・・・私は存在し続けるけど? 銀魂
第3章 ・・・・ここどこ?
二人で取っ組み合いをしながら、もう一度墓に掘られた名前を見る・・・・が、何度見ても結果は同じ。「坂田銀時」という名に変わりはなかった。しかも、ご丁寧に団子まで供えてある。
「いや聞いてねーぞこんな話ィィ!普通こういうのは煽るだけ煽って大丈夫なパターンじゃないの?ナルトだって、死す言ってたのに生還してただろーが!ヤマトだって、さらば言ってたのに、キムタクになっただろーが!開始二分で俺しんでんじゃん!」
『いや、墓があるのよ!?死んでんでしょ!てか死ねよ』
「いや、最後の言葉違うくね?」
つっこみまくっていた銀時だが、映画泥棒は答えない。
「ふざけやがって」
銀時は歩き出す。
「こーいう原作の根幹に関わる話は一回、集英社通せって言ったろーがサンライズ!もう映画泥棒の話じゃねーよ!ちょっと上井草までどなりこんでくるわ俺!」
と、そこで足を止めた。そんな銀時に瑠維は呟く。
『上井草って・・・どこだっけ?つーか・・・ここ・・・どこ?』
改めて辺りを見回すが、身に覚えのない墓地だ。
『ていうかさ・・・・私達・・・さっきまで劇場に居たよね?新八君も神楽ちゃんもいたよね?なのにこれ・・・・』
瑠維の顔は冷や汗まみれになった。
『劇場じゃなくて・・・これ、劇場版の中に入ってね?』
一秒後、銀時は引きつった顔で叫んだ。
「いやいやいやいやいや・・・・いやいやいやいや!そんなワケないじゃん!アレだよアレ3D映画!最近のCG技術の発展はめざましいものがあるからさああ!いやスゴイ迫力だなー!何かが飛び出すどころか、中に出されちゃったよ!大丈夫なの映倫的に。ホントスゲー臨場感!?」
銀時はお供え物の団子を見た。瑠維はゆっくりと手に取った。
「団子なんかもホラ・・・・持てるし、食べられそうなくらいリアルで・・・・」
瑠維はすでに口の中に入れ、もごもごと動かしていた。そして、
『食べられます、隊長ォォォ!!!』
と銀時に向かって叫んだ。
「俺のお供え物ォォォ!!なに食ってんだよ!・・・じゃねぇ・・・・いやいやいや、団子くらい食えるよそりゃ!だって3Dって、元々3つの団子の意だからね。確かそんなんだったからね!大丈夫だ!うん、これは絶対3Dだ!」
人の気配がしたのはその時だった。