万事屋よ永遠なれ・・・・私は存在し続けるけど? 銀魂
第3章 ・・・・ここどこ?
「劇場版銀魂 完結編 万事屋よ永遠なれ」
というタイトルが映し出される。
そして、画面は切り替わり、アニメのオープニングと同じような映像が流れだす。
そして、そこに新八のナレーションが聞こえてくる。
「侍の国、僕らの国がそう呼ばれていたのは今は昔の話―――」
「え・・・?何?ちょっと何コレ・・・・なんか、始まっちゃったんだけどコレ」
戸惑いの声を漏らす銀時。瑠維に至っては戸惑いすぎて声すら出せていない。金魚のように口をパクパクさせているだけだ。
「かつて侍たちが仰ぎ、夢をはせた江戸の空には、今は異郷の船が飛び交う」
「おいおいマズイよ・・・・・コレ完全に『劇場版銀魂』盗撮されちゃってるよ」
「かつて侍たちが肩で風を切り歩いた街には、今は異人がふんぞり返り歩く」
「いや、どこで盗みとってきたのかしんねーけど、こんなのネットにでもアップされたら打倒け●おんの夢パーだよ。まずいってコレ」
「それが僕らの世界、僕らの街、江戸である。侍たちが剣も誇りも失った時代―――」
「つーか、今、『完結編』とか映ってなかった?『万事屋よ永遠なれ』とか出てなかった?」
「だがしかし、そんな時代に己の侍魂を堅持し生き続ける男が一人」
「え?そーいう感じなの?今回の映画、そーいうカンジなの?聞いてないんだけど」
「ラストサムライ―――坂田銀時。そう彼が呼ばれていたのも今は昔の話―――」
新八のナレーションとともに、銀時と瑠維は今自分たちがどこにいるのか気が付いた。墓場だ。そして、近くの墓石を見てみると・・・「坂田銀時」と丁寧な字で掘られていた。
「『いや、待たんかいィィィ!』」
二人は息ぴったりに叫ぶと同時に、銀時は映画泥棒に頭突きを、瑠維は腿パーンを見舞った。
「な、何じゃこりゃああああああ!永遠なれって、ほんとに永遠のお別れになってんだろーが!死んでんじゃん!俺死んでんじゃん!完結篇って、ホントに銀さん完結してんだろーが!劇場版だからって何はしゃいで勝手なことやってんの!?」
『アンタが死ぬとかありえないィィィ!切腹かな?だったら介錯は私がしたよね!?飛びおりだったら、私がトラックでとどめさしたよね!?』
「お前殺す気満々じゃねーかァァァァ!!」