第1章 出会い
自己紹介
ゆっくりお風呂に入ってほっと一息ついた時、ドアがノックされた。
時間を見たら山口さんが言っていた19時になっていて、もう一度ノックされたから慌てて扉を開ける。
「すみません、遅くなりまし……あ。」
いたのは山口さんじゃなくて、来たばかりの時に皮肉を言ってきた……確か月島さん。
思わずたじろぐと、意地悪そうな笑いを向けられた。
「お待たせいたしました、運の悪い天崎サン。お食事のご用意が出来たので、レストランへどーぞ。」
「うぅっ、ひ、一言余計です…!」
「スミマセーン。…ほら、行きますよ。」
食事、冷めますよと促される。
……とりあえず行こう、レストランに行ったら他の人もいるだろうからずっと意地悪されることないだろうしと思って部屋から出ると頭から足までじっと見られた。
「な、何ですか、馬子にも衣装とか言いたいんですか…!」
「…そう言ってからかおうと思ってたんですけど…………普通に綺麗ですよ。」
…サラッと爆弾を落とされた気分。
それまで意地悪されてたのに急に褒められるなんて思わなかった。
顔がひどく熱い。
「…やっぱ面白いですね、天崎サン。」
また悪そうな笑みをして、月島さんは先に歩いて行ってしまう。
「ついて来ないと置いていきますよー。」
「っ、い、行きます…!」
もう……何なんだ、この人は…!