第1章 出会い
こっちです、と少し疲れた雰囲気になった山口さんについて行き、着いた先のドアには『Suite Room』の文字が…。
「や、山口さん、私こんな良いお部屋になんか泊まれないです…!お世話になるだけでも申し訳ないのに…!!」
「大丈夫ですよ、少し広いくらいですから。…お風呂も沸かしちゃってあるんで、遠慮なさらず。」
どうぞ、とドアを開けられて入るよう促されてしまったら………断り続けるのもおかしいし、と思いつつおそるおそる部屋に入ってみた。
……やっぱり凄く豪華…!!!
申し訳ないけど別の部屋にしてもらえないですか、と言おうとしたらほとんどドアを閉じていた山口さんと目が合った。
「あ、えーと……食事は19時頃なので、その頃に俺かツッキーが伺いますから…それまでどうぞ、ごゆっくり!」
そう早口で言うと山口さんはドアを閉じていなくなってしまった。
………追いかけてまで部屋を替えてもらうのもなぁと思った私は、体を温めるべくバスルームへと向かうことにした。
…とりあえず、疲れたからゆっくりさせてもらおうかな…。