第2章 親しみと違和感
「……それじゃあ、お言葉に甘えて手伝ってもらおうかな。ね、山口。」
「はい!凄くありがたいです!…特に今日は日差しがきついし……。」
「あぁ、だなぁ…。」
2人はそう言って空を見上げるけど………そこまできつい日差しかなとまた少しだけ疑問に思う。
今は冬だし、朝だし、そんなでも無い気がする。
「…太陽が苦手なんですか?」
紫外線に目が弱いとかあるもんなと軽い感じで聞いたつもりだったのに、菅原さんと山口さんは体を強張らせた。
……何だろう、聞いたらいけないことだったのかなと考えていたら山口さんがブンブンと手を振った。
「え、えっと、その、いや、苦手というか、日差しに弱いというか……まぁ、そんな感じなだけなんですけど…。」
「…あー……と、俺ら日焼けが酷くなるタイプで。ほら、焼けるんじゃなくて赤くなったり、酷いと爛れたりとかあるでしょう?そういう感じなんです。な?」
「あ、そ、そういうことです!」
…何だか少し誤魔化されたような気がする。
………でも誤魔化すってことは多分、これ以上はつっこんだらいけないことなのかもしれない。
何となくそう感じた私は2人の言葉に頷いた。
「そうなんですね。…じゃあそうならないように早く終わらせないとですね!頑張ります!」
2人の顔がホッとしたからこれで良かったんだと思う。
だけど………胸に抱いてしまった小さな違和感は消えそうになかった。