HAIKYU! ! - Valentine 2.14 HQ
第3章 × 影山飛雄
あのケンカから数日経った。
でも、飛雄から連絡は来ない。
もともと、頻繁に連絡を取っていたわけではないけど
さすがに、ケンカのあと、何日も連絡を取らないと不安になる。
私がワガママを言っていた。
と、自覚はしていても、日が経てば経つほど、連絡はしにくくなってしまう。
携帯とにらめっこをする日々が続き、気付けば2月14日、バレンタインデーになっていた。
「はぁ・・・」
大きく教室でため息をつく私に、前の席の国見くんが話しかける。
「最近、元気ないよね?」
「いや、そんなことないよ?」
ふーん。とそっけなく返事をする国見くん。
「鈴木さんってさ、中学の時から思ってたけど、自分の悩みとか落ち込んでることって他人には話さないよね?」
確かに、友だちにそういう話はしないかも…
「抱えるタイプでしょ?」
よくご存知。
中学でも3年間同じクラスだったしなあ…
「よく見てるね。」
「あ、勘違いしないでね?別に鈴木さんが好きなわけじゃないから」
「いや、勘違いしないよ!何?!私のこと自意識過剰だと思ってるの?」
「いや、冗談冗談。」
珍しく笑顔で言う国見くんにつられて私も笑ってしまう。
「でもさ、昔から影山にだけは何でも話してたよね。」
「あー、うん。そうだね。」
飛雄には、何でも話せるんだよね。
別に、飛雄が的確なアドバイスくれるわけじゃないんだけど
なんか、話しやすくて。
「そんな影山から、最近急にメールが来るようになったんだよね。」
「え?!飛雄から?!」
中学時代の飛雄と国見くんの様子を見ていたら絶対に想像できない。
「まあ、返信はしないんだけど。」
「しないんだ?!」
めんどくさいからね。と一言つぶやく。
まあ、国見くんらしいけども…。
「メールの内容、教えてあげるよ。」
国見くんはそう言って、携帯の画面を私に見せた。