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HAIKYU! ! - Valentine 2.14 HQ

第5章 × 月島蛍


「避けなかったね。」
「避けれなかったの!」

そう言う私に月島は「ふうん」と言うだけだ。
その余裕たっぷりの表情にすべて見透かされているような気がした。


「月島は、甘いもの好き?」
「うん。好き。」

「じゃあ、これ、あげる。」

私は用意していた包みを月島に渡す。

「何これ。」
「チョコ。」

「ふうん。ありがと。」
「受け取るんだ。」


「好きな子からは受け取るって言ったでしょ。」


その言葉に顔が熱くなるのがわかる。


「もう、わかってるよね?」
「わかった。わかってる。」


「で?」

で???
で?ってなに??


「何で僕にチョコ、くれるわけ?」



そういうこと?!

「わかってるくせに、聞くんだね。」
「え?僕、わかんないんだけど。」


むかつく顔してるわ。


「好きだからに決まってるでしょ?!」
「そ。なら、よかった。」

月島はそう言うと満足そうな顔した。


帰り道、手をつないで歩く。

「私は月島のこと好きだったからよかったけど、あんな風に付き合ってもない人にいきなりキスしたらダメなんじゃないの?」

「ああ。僕、勝算のない勝負はしないから大丈夫。」


鈴木さん、わかりやすすぎるから。
なんて言いながら笑う月島。

「一生敵わない」そう思ってしまった。


おわり
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