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HAIKYU! ! - Valentine 2.14 HQ

第2章 × 菅原孝支


来るな、来るな、来るな、と思っていた日がついに来てしまった。
今日は2月14日、バレンタインデー。

あれから真由は遠慮したのか、俺の部屋には来なかった。

「チョコケーキ、うまかったな。」

ポツリとつぶやく。
あれが、俺のためのケーキだったらよかったのに。
そう思わずにはいられない。

部活を引退してからは、家も近いし、真由と一緒に登校することが多かった。
でも、今日は無理。
真由と顔を合わせたくなくて、少し早く家を出た。

何も気にしなければ
今日はいつもと同じ平日。
いつものように授業があって
いつもと同じように過ごせばいいだけ。

「菅原くん、はい、チョコ」
「ありがとう。」

気にしないようにしてても、クラスの女子がやたらチョコレート交換してるし
そのついでに俺にもくれるし。
教室中チョコレートの香り。
気にしないなんて、無理。

そして、その時はやってきた。
昼休み、午後の授業開始まで、あと10分という頃だった。

「澤村くん!ちょっといい?」

真由が澤村に声をかける。
ここじゃ、ちょっと。
と言って、どこか違う場所へ移動する。


昼休みが終わるころ、
戻ってきた大地はしっかりとラッピングされたチョコレートを持って戻ってきた。

あー嫌だ。
見たくない。
泣きそうになるのを堪えながら、午後の授業を受けた。
休み時間は寝た振り。
HRが終わると、誰よりも早く教室を出て、家に帰った。
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