HAIKYU! ! - Valentine 2.14 HQ
第2章 × 菅原孝支
「孝支?入るよ?」
いつもは、そんな確認なんてしないで部屋に入ってくるのに
今日は控えめな真由。
「おう。」
俺の返事を聞いて、部屋に入る。
「今日ね、澤村くんにチョコ渡したよ。」
「そっか。大地、喜んだでしょ?」
なるべく、精一杯の笑顔で答える。
「うん。 ありがとう って言ってくれたよ。」
「よかったじゃん!」
笑顔
笑顔
笑顔
崩したらだめだ。
「でもね、 好き って言えなかったの。」
想定外の真由の言葉に耳を疑う。
「ううん。言わなかったの。」
「どうして?」
「孝支に、毎日澤村くんの話聞いてもらって
背中押されて、告白、頑張ろうって思ったのは本当。」
「うん。」
「でも、でもね、毎日、チョコレート作って
孝支に食べてもらって、
そしたらね、孝支はどんなチョコが好きかな?
孝支、どうしたら喜んでくれるかな?
って、孝支のことばっかり考えてた。
澤村くんのためじゃなくて、
孝支のためにチョコ作ってた。
気付いたらね、頭の中は孝支でいっぱいだったの。」
「私、孝支が好きなの。」