HAIKYU! ! - Valentine 2.14 HQ
第2章 × 菅原孝支
「孝支ー!!今日のは力作!!」
ほら、また持ってきた。
今日は、ほろ苦い、チョコレートケーキ。
今まで食べたどのチョコレートよりおいしかった。
「これ、本当においしいよ。今まででいちばんかも。」
いつもみたいに笑顔で言う。
俺がそう言うと、真由はとても嬉しそうな顔をする。
「よし、孝支がそう言うなら間違いない!これ渡そう!!」
「うん、いいと思うよ。」
そう言うのが精一杯。
「いつ告白しようかなー。
昼休み・・?放課後・・?うーん、悩む。
ねえ、孝支はどう思う?」
無邪気な顔で残酷なことを聞く。
毎日、毎日、耐えてきたけど限界だ。
「知らないよ!!」
つい、大きな声を出してしまった。
こんな大きい声、出せたんだって自分でも驚くような声。
「あ、ごめん。そうだよね。」
驚いた顔をして、すぐに謝る真由。
「何でもかんでも、頼り過ぎてたよね、ごめん。」
「違う。そうじゃない。」
真由は何も言わない。
「そうじゃないんだ。」
不思議そうに俺の顔を見る。
「大丈夫?」
心配そうな顔。
何で、俺のこと好きになってくれないんだろう。
「大丈夫。ごめん。なんでもない。大地、きっと喜ぶよ。」
いつもの笑顔でそう言った。