第11章 壁外調査
ペトラが女型に刃を向けた途端、女型の視線はペトラに動いた。
ペトラ「・・・ぁ・・っ!」
ユリア「ペトラッ!!!」
ペトラは女型に踏まれ、血が飛び散った。
オルオ「ペトラ!!!!」
ユリア「・・あ・・・。」
エレン「うわぁぁぁぁぁあああああっ!!!」
オルオ「・・おい・・・死ね・・・!!!」
オルオがうなじに刃を伸ばしたが、女型はうなじを硬化したために削ぐ事が出来なかった。
女型は回し蹴りをオルオに喰らわせ、オルオは吹っ飛んだ。
女型は着地すると、ユリアを見据える。
ユリア「・・・ペト、ラ・・。」
ユリアは地面に横たわっているペトラしか視界に入れていない。
エレン「ユリアさんっ!!!」
女型はユリアに腕を伸ばす。
ユリア「・・・。」
ユリアの身体が地面に落ちる。
女型はそれを受け止め、ユリアを口に入れようとする。
ユリアは、右足で女型の掌を蹴り、女型の目にナイフを突き刺した。
エレン「・・・!!」
ユリア「エレン!!!リヴァイと合流しなさいっ!!早く!!!」
エレン「でもっ!!!」
ユリア「私を生かしたいならさっさと行け!!!!」
しかし、エレンは感情に身を任せた。
エレン「コイツを・・・殺すっ!!!」
エレンが巨人化したのを左目で確認した女型は、ユリアをつまんで自身の頭に乗せた。
ユリア「・・・!」
口に含めなかったのは、噛み殺してしまう恐れを避けたから?それとも、他に何か・・・。
そこで、ふとユリアは気付く。
なぜ、この巨人は私とマーレを殺さず連れて行こうとする?
エレンが攻撃してきたため、それを避ける為に女型が動き出す。
ユリアの思考はそこで止まり、女型の髪を握りしめる。ここから振り落とされればきっと私も死んでしまう。