第11章 壁外調査
ユリア「先に行く。リヴァイは後からガス残しながら来て。」
リヴァイ「先に行って、どうするつもりだ。」
ユリア「貴方の時間稼ぎくらい、やってやるわよ。」
リヴァイ「・・・刺し違えても、何て聞かねぇぞ。」
ユリア「わかってる。だから・・・。」
くるりとリヴァイの方を振り向いて笑うユリア。
ユリア「待ってる。」
その笑顔は、綺麗だった。
ユリアは勢いよく飛んでいき、すぐにその姿は見えなくなった。
リヴァイ「・・・あのバカ・・。」
ユリアは感覚と匂いで追いかける。
先ほど見えた2つ緑の煙弾は、間違いなくリヴァイ班と女型の巨人、もしくはその仲間。
だとすると、すでに接触しているかもしれない。
「ペトラ!!!!態勢をすぐ立て直せ!!!!!」
正面を見ると、踏み潰されそうなペトラと、踏み潰そうとしている女型がいた。
ユリア「・・・あぁぁあぁぁああっ!!!」
ユリアはがむしゃらにスピードを上げる。
刃を逆手に構えて、勢いよく振り落す。
刃は女型の足を捕らえ、足の甲を真っ二つに切り落とした。
オルオ「・・・!」
ユリアはペトラを抱き抱えて飛び上がる。
ユリア「ペトラッ!!」
ペトラ「ユリア・・さん・・・っ!!!」
ペトラはユリアにしがみついて、震えている。
ユリア「・・・。」
ユリアは女型を見据える。
女型も、ユリアを見ていた。
ユリア「声なんて分からないけど、今貴方が言いたい事くらいならわかるわよ・・・。」
女型が勢いよくユリアに向かって走って来る。
ユリアはペトラを抱き抱えたまま飛び降りる。
エレン「ユリアさんっ!!!!」
遠くで、エレンの声が聞こえた。
ユリア「ごめんねペトラ。」
ユリアはペトラの装置をいじってペトラを自分から離れさせた。
ペトラ「ユリアさんっ!!!!」